カメラレンズ大手のタムロンはベトナム工場を増強する。2015年までに最大で60億円を投じ、デジタル一眼レフカメラの交換用レンズの生産設備を導入する。
カメラレンズ大手のタムロンはベトナム工場を増強する。2015年までに最大で60億円を投じ、デジタル一眼レフカメラの交換用レンズの生産設備を導入する。スマートフォン(スマホ)より高画質の写真が撮りたい消費者が一眼カメラを購入する傾向が強まり、世界的に需要が拡大しているのに対応する。
米IDCの統計によると12年のデジタル一眼レフカメラなどレンズ交換式カメラの世界出荷台数は前年比19%増の1900万台。同社では交換用レンズの販売も高まるとみている。
増強するのは7月に稼働したベトナム・ハノイ市の拠点。レンズや金属を加工する設備を増やし、アルミニウムを酸化処理する装置も導入する方針だ。タムロンの強みである高倍率レンズの自社ブランド品を増産し、世界各地に供給する。年間生産台数は15年度に200万台以上にし、年産300万台以上を生産する中国に並ぶ拠点にする。
現地の従業員も現在の10倍となる2000人まで増やす。中国拠点で指導するなどして技術力を高める。将来的には製品設計を現地で手掛けることも視野に入れる。
タムロンは15年12月期の連結売上高を12年度実績の1.5倍の1000億円に引き上げる中期経営計画を策定している。ベトナム工場増強で市場開拓を加速する。
日系新聞2013年8月31日より